第二十四回 澤新人賞を受賞しました
光栄なことに、澤俳句会における俳句賞、第二十四回 澤新人賞を受賞しました。
気軽にはじめてしまった俳句。ただただ、おもしろがって自分の半径1メートル以内でのざわざわを言葉にしてきただけだったので、まさかこんな素晴らしい賞をいただけるなんて思ってもみませんでした。
まだまだ対面句会にもほぼ参加したことがなく、俳句の基礎、俳句界のこともまったく知らないまさに「新人」なので、もっと勉強していきたいと思います。
こちらが澤8月号掲載の自選20句です。
跡と汗
吾の枕濡らす赤子のみづつぱな
消毒済みレゴブロックの冷たさよ
凧揚げの河原いちばん高い声が吾子
冬服三着おむつ十枚名前書く
赤子のうんち便器へ落とす夜寒かな
うそ寒の足のぶらぶら補助便座
帝王切開の癒着進みて春の夢
うららかや木の貨幣に買ふ木のケーキ
春のやみ寝てゐたはずの子立つてをり
濡れ芝を滑り石鹼玉また風に
搾乳機外せば円き跡と汗
ホームパーティーの麦茶に飲める頭痛薬
持ち上げて水合戦の子を脱がす
揚羽蝶胴の重たく近づき来
陣痛バッグに水三本とバナナ五本
夏風邪の子眠る人形の髪鷲づかみ
頬に受ける子の頬の熱椎の花
桃売りの差し出す試食やナイフごと
炎昼やキッズプレートの麺切る切る
生理管理アプリ「終了」を押す秋日和
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