TIFF2020を個人的に振り返る。

秋になると東京国際映画祭でできる限り映画を観るというのが、わが家の恒例行事です。




でも今年は開催できるのか…、そして開催されたとしても自分も行くべきかどうか、悩みました。結果、イベント自体は感染対策を講じた上で実施。私たちも用心して参加することにしました。


いつものように、おそらく日本では上映しなさそうな海外の面白そうな作品たくさんを観られたのは本当に良かったです。でも楽しみにしている海外の監督や俳優さんを招いてのQ&Aなどはありませんでした。(オンライン実施になったそう)それにともない、上映後の拍手(これは東京国際映画祭ならではの好きなところ!)は、まばら。寂しい感じなのは仕方ないか。


今回観たのは5作品。


Apple

今年観た映画の中で一番かも!あらすじが謎すぎてまったく予想できなかったのですが、めちゃめちゃいい。『パターソン』にMichel Gondry要素を加えた感じ?なんですが、ムダが一切ない。90分であれだけ描けるんだということに感動。前情報なしで黙って観るべし。


最後の入浴

叔母さんと甥っ子の危うい関係。嫌いではないし、むしろいい感じでした。が、ちょいちょい俗っぽい演出が入っていて(あえてだと思いますが)、最後のほうはもはやギャグにしか見えなくなってしまいました。(おそらく私だけだと思うけど)ツッコミどころが多い。


皮膚を売った男

コレジャナイで賞。移民の男がアーティストの提案を受け入れ、自身が作品になってしまうという設定がすごくおもしろい…だけに、なぜかインド映画風のラブストーリーにすり替わってしまった感じが。エンディングに関して、わが家でいろいろ物議を醸した作品でした。


赦し

弟を撃ち殺した兄と家族の話ということで、一番観るのがキツそうだなぁと予想していた作品。もっとえぐってくるかと思っていましたが、説明っぽくてダレてきました。『息子のまなざし』的に、もはや事後からスタートしたほうが良かったのでは、という個人的な提案。


オマールの父

手術で亡くなった息子の遺体を抱えて、国境を超えようとする父親の話。すごく社会派な物語かと思いきや、意外に見やすい。振り返るとなかなか良かったかもしれないと思うのは、主役の父親が本当に感情を見せないところ。最後まで何考えてるのか見えないのがリアル。


と、好き勝手なことを述べました。フィルメックスも共同開催だったらしいので、来年はQ&Aなどを楽しめる世の中になっていればいいなぁと願うばかりです。

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