ひさしぶりの映画館。

コロナでなかなか映画館に行けなかったのですが、久しぶりに観てきました。




これ、本当に観てよかった。タイトルの通り、学生運動が激化する時代、東大全共闘と対立する意見を持つ三島由紀夫によって実現した討論についてのドキュメンタリーです。

一番すごいと思ったのが、そもそも「討論」をするという文化が当時にはまだあって、それがすごく注目を集めることだったということ。いまの時代、ほんとうの討論なんて日本で行われてているんだろうか?とも。

タイトルに「VS」とついているし、両者の考え方はまったく異なるものだったはずなのですが、驚いたのは議論がとても紳士的に進んでいくということ。お互いが〇〇についてどう思っているのか?それを質問をして、きちんと理解し、受け止めた上で持論を展開していく。

そもそも言葉を交わすことって、相手を傷つけるためじゃなくて、お互いを理解し合って歩み寄るためのものなんだと改めて感じました。そして、討論をすることが特別ではなかった当時、いかにその「言葉の力」が信じられていたのか、と。

みんなが匿名で、たった百数十文字の言葉だけを投げつけ合う今、このほんとうの討論を見たら驚くと思います。時代背景などわかりやすい解説が入るので、当時のことを知らない方とか、三島由紀夫に触れてこなかった方にも、全然楽しめる内容だと思います。

まだちょこちょこ上映している映画館もあるようなので、お近くでもし機会があればぜひ。もちろん感染対策をお忘れなく。

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